【祝・京都本大賞受賞】原田まりるさん著「ニー哲」のススメ

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「哲学」と聞いてどんなイメージを持ちますか?

おそらくほとんどの人が小難しい学問というイメージを持っているのではないでしょうか。僕もそのうちの1人でした。

大学1年の時に哲学を受講しましたが、肝心の試験で寝坊して単位を落とすくらい無関心でした。

そんな僕でもスラスラ読めた哲学にまつわるおすすめの本があるので紹介します!

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哲学エンターテインメント小説「ニー哲」とは

おすすめの本の名は「ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。」です。略して「ニー哲」です。

元「風男塾」メンバーで哲学ナビゲーター・作家である原田まりるさんによる「哲学エンターテインメント小説」という斬新な切り口の1冊です。

その名の通り、京都の街を舞台にして物語が繰り広げられます。

17歳の女子高生・児嶋アリサはアルバイトの帰り道、「哲学の道」で哲学者・ニーチェと出会います。

哲学のことは何も知らないアリサでしたが、その日をさかいに不思議なことが起こり始めます。(表紙カバーより引用)

ニーチェの他に、キルケゴール、ショーペンハウアー、サルトル、ハイデガー、ヤスパースなどの哲学の巨人達が現代の京都に現れます。

偉大な哲学者達と出会いアリサが成長していくという物語です。

哲学者の名前を聞いただけでアレルギーが出てしまう人も多いかもしれませんが、心配はいりません。現代風キャラにデフォルメされて登場するので親しみやすいですよ。

ニー哲が発売されたのは昨年9月ですが、じわじわ人気を集めています。漫画化が決定し、つい最近「京都本大賞」を受賞しました。めでたい!

小説中の京都の街の描写が細やかで、京都をよく知っている人にとっても馴染みやすいでしょうし、京都をよく知らなくても行ってみたくなります。笑

ニー哲に登場する心に響く言葉

肝心の哲学の内容はどうなのかというと、とてもわかりやすく説明されています。

17歳のアリサが自身の悩みや葛藤を哲学を通して乗り越えていく過程が描写されているので、専門書などと違って理解しやすいです。

僕自身読んでいて勇気をもらえた言葉や、納得できた言葉があったので一部紹介します!

ニーチェ「”人生は無意味だから、どうでもいいや”ではなく、”人生は無意味だから、自由に生きてやれ!”とただのニヒルではなく、積極的ニヒリストとして生きていけばいいのだ。それを極めるのが超人になるということだ」

作中でニーチェはアリサを”超人”にするために現れるのですが、この言葉が僕にとっても響きました。

僕自身ポジティブ人間のつもりでいましたが「積極的ニヒリスト」という言葉の方が当てはまると感じました。「死」を意識した時に人生に意味を考えた時期があったのです。

結論として、「どうせいつか死を迎えるのだから思うように楽しく生きよう」という軸が芽生えて今の生き方があります。(死をもって生をみつめるのはハイデガー的かもしれません)

過剰にうまく生きようとすると、失敗を恐れ挑戦することすらできなくなってしまいます。他人の評価も気にしてしまいがちです。

自分が生きている意味を見失って、ニヒルに陥っている人も多いのではないでしょうか。しかしニーチェはそういう生き方は勿体無いと言っているのです。

ニーチェ「いつも自分をいたわることの多いものは、その多いいたわりによって病弱になる。我々を苛酷ならしめるものを讃えよう」

これは思い当たりがあってドキッとした人も多いかもしれませんね。

SNSなんかを見ていても、しょっちゅうネガティブな発言をしている人がいます。そういう人ほど解決どころかどんどん追い詰められている印象を受けます。

ニーチェは「打ち勝つための道と方法はあまたある。それはお前が見つけなければならないのだ。」とアリサに言います。

自分からは逃れられないということを受け入れて越えていかなければなりません。

キルケゴール「情熱を持って生きないと、自分の世界は妬みに支配されてしまう」

現代は「こうあるべき」っといった客観的心理に大衆が流されてしまう”水平化の時代”であると作中のキルケゴールは言います。没個性って感じでしょうか。

そして主体的に生きている人は妬みの対象になります。個性的な人が肯定されたら自分がちっぽけでつまらないと感じてしまうからです。

そういう人たちは自分の人生ではなく、他人の人生を妬むことに時間を費やしているのです。

僕自身はある時から、愚痴を言い合うような飲み会等はなるべく参加しないようにしています。時間が勿体無いし、マイナスでしかありませんからね。

終わりに

前半の3つの名言をピックアップしましたが、いかがでしたか?

現代人の悩みも意外と偉大な先人たちによって議論され尽くしているようです。

哲学というものを知らなくても納得できる部分はあったかもしれませんし、それは違うという考えもあるでしょう。

後半でヤスパースという哲学者が言っていますが、哲学には科学のような万人に一致する真理や答えはありません。直接人に意味を与えるものではなく、その人が本来知っていることを理解し直す「覚醒」こそが哲学なのです。

考えること、そして自分だけで完結するのではなく他者と深く交わること重要です。こうして記事を書いているのもそういうことだと思います。

何はともあれ、これを読んでいるあなたの考えるきっかけや悩みを乗り越えるきっかけになれば幸いです。

原田まりるさんの最新作の「哲学手帳」も要チェックですね!

ではでは。

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しばぞー

しばぞー

音楽・読書・旅行・運動・新しいものが好きな94年秋田生まれです。 大学卒業→長野の旅館など2箇所で勤務→フィリピン留学→独学→駆け出しWebエンジニア(フロントエンド)という不思議なキャリアを歩んでいます。 顔に似合わないひねくれ者です。